一般財団法人 日本建築センター The Building Center of Japan

ISOマネジメントシステムの必要性


建設業界では大手から中小の建設業者や、設計事務所等の方々がISO9001及びISO14001の認証を取得されています。建築物の設計業務などでは、お客様である発注者の要求事項は10回、20回と繰り返し行われる打合せの過程で、徐々に決まっていくという特徴があります。その際に、お客様との間でコミュニケーションがうまく図れなかったり、打合せた内容が設計や工事の関係者に伝わっていなかったために、後々作業に手戻りがあったり、お客様との間でトラブルになることもあります。また、解体工事等に伴う廃棄物の処理問題やシックハウスの問題等、環境に関わるトラブルも多数存在しています。

一度大きなトラブルに巻き込まれるとお客様との信頼関係が損なわれるだけでなく、損害賠償などで経営的にも打撃を受けることになります。そうしたことを未然に防ぐうえでも、ISOマネジメントシステムの仕組みを上手に使うことが大切でしょう。景気の先行きに不透明さが続き、建設業界においても、未だ厳しい状況が続いており、経営者の方にとっては当面の業績確保が先決で、ISOマネジメントシステムどころではないかもしれません。しかし、常にライバルよりも一歩先を行くことを求める企業にとって、ISOマネジメントシステムは労使が協力して取り組むテーマでもあり、組織のマネジメントを強固なものにする意味でも、逆にチャンスととらえて、ISOマネジメントシステムの認証取得をめざすという発想も必要でしょう。

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