2030年を見据えた日本建築センターのSDGsへの取り組み
日本建築センターは、建築物、建築技術の審査・評価機関として、安心安全で環境に配慮した建築物の整備を推進するため、建築技術に関する審査・評価・情報提供などのサービスに努めてまいりました。
今後、2030年に向けて、これまでのサービスを強化するとともに、脱炭素化に貢献する新たな建築物・建築技術の評価に注力し、また、これらの新技術の情報を広く提供し普及させていきます。
さらに、DX・GXの動向を考慮しつつ、建築産業界の審査・評価ニーズに柔軟に対応し、常に進化する先導的な審査・評価機関として、関係機関と連携し、SDGs達成に向けて貢献してまいります。
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今後も継続強化するSDGsへの取り組み
第三者審査・評価機関として公平・公正な技術審査・評価を実施します。
安心して暮らせる安全な建築物の普及に努めます。
■建築物が地震や暴風などで倒壊しないように、また、火災などが発生した際に居住者や建物の利用者が安全に避難できるようにするため、建築物の構造安全性・防災性能に関する審査・評価を行います。 |
・建築確認検査・構造計算適合性判定業務
・超高層建築物、免震建築物、基礎、避難安全性、防災計画の審査・評価 など
■建材に含まれるホルムアルデヒドやアスベストなどが人体に悪影響を及ぼさないようにするための対策技術や、除去工法の審査・評価を行います。 |
・シックハウス対策(換気設備)、アスベスト対策の審査・評価 など
省エネ・カーボンニュートラル・環境保全の実現に向けて行動します。
■住環境の省エネルギー性能の向上を目的とする省エネ性能の審査・評価や、企業活動が環境に及ぼす負荷を軽減するための、環境マネジメントシステムの審査・認証を行います。 また、CO2 吸収効果がある木材の建築物への利活用を推進するため、木造建築物の構造の安全性や、火災安全性などの審査・評価を行います。 |
・省エネ適合性判定業務、BELS評価、CASBEE評価 ・ISO14001規格に基づく環境マネジメントシステムの認証業務
・木質系建築物の構造安全性・防災性能に関する審査・評価 など
■建設廃棄物の発生抑制や、資源・エネルギーの有効利用を目的とし、鉄筋コンクリート造建築物を長期間利用するため、既存の鉄筋コンクリート造建築物のコンクリート状態を工学的に評価します。 |
・鉄筋コンクリート造建築物の耐用年数評価 など
■衛生的な汚水処理設備の普及を促し、水環境の保全に貢献するため、家庭排水とトイレ排水を合わせて処理する合併処理浄化槽の性能試験や審査・評価を行います。 |
・浄化槽の処理性能等に関する試験、性能評価 など
建築技術者や開発途上国に向けて建築技術の情報を提供します。
■建築技術者の技術力の向上に寄与するため、大学の教員や現役の設計者を講師に迎え、質の高い講習会を開催します。また、技術解説書やワークブックの出版を行います。 |
・建築物の構造安全性、防耐火・防災性能、設備性能に関する講習会の開催・技術解説書等の出版 など
■開発途上国に安心・安全な建築物を普及させることを目的として国際協力機関等が実施している事業に協力し、住宅・建築に関する研修を行います。 |
・国際協力機関等の研修など開発途上国に対する支援、海外機関との交流・連携による建築規制等に関する情報発信 など
働き甲斐のある職場環境を整備します。
■働きがいのある職場を構築するため、ハラスメントの防止や、仕事と育児等の両立を支援するための取り組み等を行います。 |
・産休・育休・介護などの各種休暇制度への対応、女性活躍推進目標の設定・公表 など
■建築業界のデジタル化に対応した環境の整備と業務効率化のため、DXを推進します。 |
・Web会議システムの導入、在宅勤務に対応するIT技術の導入
・電子申請システムの導入・推進 ・基幹システムのクラウド化 など
2030年に向けての重点取り組み
脱炭素社会の実現に向けた建築物・建築技術に関する審査・評価を推進します。
■脱炭素に寄与する建築物や建築技術の審査・評価を通じて、建築物の企画・設計段階から、解体までの間に排出される二酸化炭素の総量を削減するための技術の発展に寄与します。 |
・中・高層木造系建築物の審査・評価・木材や LCCO₂ 削減効果が期待される新材料、新工法の審査・評価 など
■既存の建築物を長期間利用することを目的として、建築物の長寿命化に寄与する審査・評価や、建築基準法の改正等の影響で、現行法令に適合しなくなった既存建築物の増改築等を円滑に進めるための支援を促進します。 |
・鉄筋コンクリート造建築物の耐用年数評価
・旧38条認定建築物の増改築等の円滑化のための支援 など
新たな審査・評価手法の調査研究と時代のニーズに則した情報提供サービスを実施します。
■より精密で効率的な審査・評価を実現するため、建築生産全体の中で重要な建築確認プロセスでBIM(Building Information Modeling)を活用した審査や、遠隔地からの臨場検査など、IT技術を応用した審査・評価手法に関する調査研究を推進します。
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・BIMを活用した審査・遠隔臨場検査
・AI等を活用した審査・評価システムの研究 など■ 開発途上国へ浄化槽を普及させるため、海外向け浄化槽の試験手法の研究を推進します。 |
・海外における分散型汚水処理施設の性能評価方法に関する研究 など
■ IT技術を活用した講習会やセミナーを開催するなど、建築技術に関する情報を、適切に、分かりやすく伝えるサービスを展開します。 |
・AR・VR技術等を利用した講習会、見学会、セミナー など
環境に配慮した事業活動の推進と活力に満ちた職場環境の整備を実現します。
■事業活動の中で、省エネルギー対策、CO2の削減に積極的に取り組みます。また、ペーパレス化など業務のデジタル化を推進します。 |
・リサイクル商品、環境志向ツール(文具など)の利用率の向上
・事務作業等におけるペーパレス化の推進
・BCJの知的財産資料の電子化 など
■計画的な人材育成プログラムを構築し、また、DXの推進による業務効率化を行うことにより、誰もが活躍できる、活力に満ちた職場環境の構築を目指します。 |
・審査品質の更なる向上や、バックオフィス部門の効率向上ための計画的な人材育成プログラムの構築と活用
・電子申請に対応する業務の拡大
・事務作業の自動化、データベース利用
・国籍・性別(LGBTQ)・人種等にかかわらず、多様な人材が活躍できる環境の構築 など
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